「人の行く裏に道あり花の山」の真意

こんにちは、須藤一寿です。
今回もご覧くださり、ありがとうございます。

皆さま、相場についてこんな言葉を耳にされたことはないでしょうか。

「人の行く裏に道あり花の山」

「相場で儲けたければ、人と同じ考えや行動ではダメですよ」といった言葉なのですが、反面、相場というものは人気投票(あるいは不人気投票)的な群集心理の側面もあります。
そのため、最終的にはどういう風に捉えればよいのか難しく感じる方も多いと思います。

結局のところ、この言葉を具体的にどう捉え、どうトレードの行動に反映させればよいのでしょうか。

今回はトレードで迷わないために必須といえる、この格言の真意についてお話したいと思います。

重要なのは“人の裏”を行くタイミング

私はよく、【格言の合わせ技】を使うのですが、今回もそれが役立ちます。
今回合わせる格言とは、

「頭と尻尾はくれてやれ」

という格言です。

この「頭と尻尾はくれてやれ」、別の角度から言うと「頭と尻尾はいいから、腹の部分は取れ」ということなのですが、これと「人の行く裏に道あり花の山」を合わせて考えると光が差します。

短期であれ中長期であれ、一つのトレンドがあるとして、それを大きく分けると頭が初動、腹が本体部分、尻尾は終焉、この3つになります。

チャートの動きで言うと、頭とはレンジや保合いからのブレイク、腹の部分は階段状の一方通行、尻尾は文字通りそのトレンドの終わりであり、保合いや反転への移行を指します。

いくら人の行く裏、つまり逆が良いと言っても、年中人の逆を行くようでは命(種銭)がいくらあっても足りないわけで……。

腹の部分、つまりトレンドの本体部分は素直に大衆に迎合が良い――

そして、“人の裏”を行かなければならないのは、頭と尻尾の部分だと須藤は感じています。

「総悲観は買い」だとか、「ウォール街の靴磨きの少年の話」というのは、頭や尻尾の部分における身の処し方を示していると言えるでしょう。

特に注意が必要なのが尻尾の部分であり、トレンドの末期ですね。
皆がイケイケというような雰囲気というものは、そろそろ“人の裏”、つまり大衆の意に反して突如相場が崩れるようなストーリーを念頭に置かなければなりません。

まとめると、

・相場は、基本的には素直が良い
・序盤と終盤、“人の逆”を意識しておく(釣られて染まらない)

このバランスだと痛感しています。

ビギナーズラックが意外と儲かるのは素直だからで、しかし儲かった分を吐き出してしまうのは肝心の手仕舞いで“人の裏”を意識できずに遅れるからです。
相場は素直が一番で、それに加えて要所の用心深さが加わって一応の完結ではないだろうかと思います。

そうは言っても、欲が出るので難しいですけどね。

ご参考になれば幸いです。
お読みくださり、ありがとうございました。