株とFXは似て非なるもの。FXの特殊性を知り、トレードに活かせ

いつもご覧くださり、ありがとうございます。

今回は若干マニアックな内容かもしれませんが、
突き詰めていくと結構大事な点についてお話したいと思います。

言われてみると気になる点かもしれません。

それは―

「株とFXの値動きは似たようなものに見えるが、決定的な違いはあるのか無いのか」という点です。

結論から言うと、株とFXの値動きには違いがあります。

どういう違いかと言うと、簡単に言うと
上げ相場と下げ相場のチャート形状の違いが大きいのが株、小さいのがFXとなります。

その根拠は、両者の本質的な違いによるもの。

まず、株価というのは“モノの値段”です。
理論上、上が無限大で下がゼロとなります。

その意味では、厳密に言うと株だけではなく商品先物の相場なども含まれますね。

「投資で生きる」は入門的なサイトですから、あまり込み入った話は割愛しますが、
これらは基本的には買われるものです。

上昇が基本であり、特段の理由がある場合だけ下がります。

たとえば、大口の投資機関が利益を確定するとか、

(不景気や政情不安などの不安要素によって)
明らかに価値が下がるので早く換金しないと損をする場合に
皆がこぞって売りに出るなど、

何となく下がるというよりは、明確な理由があって下がることの方が圧倒的に多いです。

「閑散に下げ無し」と言われるのも、こういった性質に基づきます。
基本的に下げ相場は明確な局面のみ、というのが株や商品先物の値動きでしょう。

それに対し、FX、つまり為替は異なります。

為替の場合は文字通り、単独の価格ではなく、他の通貨との比率、レートのこと。

ですので、平たく言うと、「上向きが良くて、下向きがダメ」ということはなく、
FXは理論上、上向きも下向きも対等な関係です。

ここが、株や商品先物といった文字通りの値段が付くものとの決定的な違いでしょう。
FXの場合、「閑散に下げ無し」は当てはまりません。

ですので、FXのチャートというのは―

・ものすごい急角度の上昇、下落というものが、比較的頻繁に現れる(下落だけが急角度ではない)

・ジリジリずっと下がる、そんな相場もある(株や商品では上昇局面で見られるような形の下向き版)

もちろん、各通貨のクセというものがありますので、上昇と下落がまったく同じというわけではありません。

ですが、為替レートのチャートの上下というのはあくまで便宜上のものなので、上下逆でも問題ないわけです。

その点、株や商品先物のような、下がゼロで重力の影響を受ける相場とは力学的に根本的な違いがあるんですね。

なぜこんな話をしたかと申しますと、
昔に比べていろいろなトレード対象銘柄が扱われるようになっているからです。

たとえばMT4採用業者などでもFXにとどまらず、
各種株価指数や穀物、金属といった対象もトレードできるようになっていますので、
「いろいろ挑戦してみよう」という方も多いと思います。

それで、今回お話したような、大きなところを意識してチャートを見ていただくと、
トレードスタイルや手法の構築にも役立つと思います。

色々な取引商品とFXの違いは、
「それが純粋な価格なのか、FXのように2者間のレートなのか」によって判断します。

※厳密に言うと、モノの価格というのも通貨価値とのレートなのですが、
 チャートに現れる目に見える違いという部分とは離れる議論になるので割愛します。

参考にしていただけましたら幸いです。
今回もお読みくださり、ありがとうございました。