いよいよ値動き本番6月に向けたトレード戦略を公開!

こんにちは、北田です。

日本のGW中、米国市場では値動きの激しい相場となっていました。

イベントとしてはFOMCや雇用統計等がありましたが、
やはり相次ぐ米銀の経営破綻不安により、
相場が大きく揺れ動いていましたね。

そこで本日の記事では、
引き続き相場に影響を与えている、
銀行不安問題を中心に、

主要な通貨ペアは、
6月に向け、売りなのか?買いなのか?

を解説していきます!

シリコンバレー銀行破綻がドル関連の相場に与える影響

3月にシリコンバレー銀行が破綻しましたが、
今月に入ってからさらに、
米ファースト・リパブリック・バンクも破綻。

GW中には、パックウエストやウェスタン・アライアンスと言った、
アメリカの地方銀行がM&Aを検討しているという報道も入り、

連鎖的な経営破綻への警戒感から、
銀行株中心に、NYダウやナスダック等も
大きく売られた相場となりました。

相次ぐ地銀の経営不安の要因は、
シリコンバレー銀行が破綻以降、
各銀行で預金が大量に流出していることです。

このような中で、週末金曜日に雇用統計を迎えましたが、
結果はいずれも強い数字が出てきました。

非農業部門雇用者数は予想+18.0万人に対して、
結果+25.3万人失業率は予想3.6%に対して結果3.4%、

平均時給も前年比では+4.4%と予想を上回る伸びとなりました。

ただ非農業部門雇用者数の3月分が速報の+23.6万人から+16.5万人、
2月分も+32.6万人から+24.8万人に下方修正されました。

労働参加率は変わらずでしたが、
黒人の失業率は今回も低下していました。

これらの結果を受けて、ドル高、株高と、
ポジティブな反応となりましたが、

僕は、この動きに少し違和感を感じます!

強い労働市場を受けて、FRBのさらなる引き締め政策により、
ドルが買われるのは分かりますが、

これまで、FRBのタカ派姿勢は、
株安に繋がっていましたので、今回の株高の反応には驚きました。

後付け解釈にはなりますが、
雇用統計の直前まで、米地銀の経営不安により、
リスクオフのムードとなっていたところ、

強い労働市場が示されたことで、
景気後退懸念が和らいだことによる株高という反応なのかもしれません。

また非農業部門雇用者数の下方修正を受けて、
むしろ労働市場は弱い結果だったという見方で、
今後のFRBのタカ派姿勢後退の思惑から、
株高に繋がったという見方もできます。

しかし、そうなりますと、ドル高の動きは説明できないんですよね。

やはり今回は雇用統計を受けて、FRBの政策の今後というよりも、
景気後退懸念が和らいだという見方をした方が、
辻褄が合うことになります。

今後相場を動かしていく要因を北田が予想

今回の雇用統計を受けFRBとしては、
6月の利上げの有無、ないしは、
現状の金利を当面維持していくことが考えられます。

これ自体は、既に相場に織り込まれている状態ですので、
相場を大きく動かしていくとはいい難いのですが、

今後の相場を予想していく上で重視することは、
やはり、不安を抱えるアメリカの銀行経営が、
今後どうなっていくのか。

このまま急速に景気後退していくのか?
それとも、緩やかな景気動向を見せるのか?

ここに注目してください。

そしてこれによって、株式市場はもちろんですが、
為替市場、商品市場、原油市場等も動いていくことになるでしょう。

現に相次ぐ地銀の経営破綻によって、
原油価格は大きく下がりましたが、
逆に金価格は上昇していた相場となっていました。

また、ここ最近の雇用統計では、
黒人の失業率の低下、労働参加率の上昇が顕著です。

アメリカでは黒人と白人の失業率の差が度々問題となっており、
最近では過去最低レベルにまで差が縮まってきています。

過去の景気後退局面を見ると、黒人の失業率が下がっており、
労働参加率が高い時は、その後景気後退に陥っていることが多く、

今回も景気後退の前兆と言われている面もあり、
今後の雇用指標で、黒人の失業率にも注目しておく必要があります。

そしてそんな中、さらにアメリカでは債務上限問題が
再度浮上してきました。

ここで言う「債務上限」とは、
米連邦政府が国債などで借金できる債務残高枠のことです。

債務が上限に到達すると、上院、下院の承認を得て、
上限を引き上げなければ新規国債を発行できず、
債務不履行になる可能性があります。

今回も、毎度のことではありますが、
過去に債務上限引き上げが可決されなかったこともありますので、
注意は必要でしょう。

今回は早くて6月には上限に達する可能性が出てきており、
債務上限の引き上げがされなければ、

政府機関閉鎖や米国債の格下げの可能性もあり、
株価下落やドル売りとなることもあります。

まずは8日のバイデン大統領による上下両院の指導者との話し合い、
またシリコンバレー銀行破綻により、現在銀行の貸付基準が強化されており、
FRBが公表するシニアローンオフィサー調査結果にも注目です。

これが厳格化されていれば、銀行の破綻確率は下がるでしょうが、
逆に企業や個人がお金を借りにくくなり、

企業の経営不安や消費の落ち込み等に繋がり、
リスクオフに繋がる可能性もあり、要注目です。

その上で今週は、GW明け日本市場がオープンします。

特に5月は日本でも決算シーズンで、
特に12日に関しては、1日に1000社以上もの決算発表があり、
相場に大きく影響を与えるでしょう。

ということで、ここからは、
6月に向けたドルストレートの通貨ペアの、
トレードポイントを解説します。

ドルストレートは売り?or買い?

答え:買い

解説:
これまでは、2023年の後半には
利上げ停止となる確率が高まっていましたので、

金利面だけ見たら、ここからさらにドルを買っていくことは
難しいと予想していましたが、

先日のFOMC雇用統計の結果を受けて、
その見方は後退する運びとなりました。

そしてさらに、賃金も上昇したことによって、
FRBのタカ派矯正の後押しにも繋がり、

当初の予想から一転、
ドルは今後、かなり買われやすくなるでしょう。

・・・ただし、ここでひとつ要注意。

米国のジャネット・イエレン財務長官は
懸案となっている債務上限問題に関して、

議会が債務の上限を引き上げるか上限の適用を停止しなければ、

6月1日にも債務不履行に陥る恐れがあるとの
見通しを示しています。

そのため、ここで上限が引き上げられることになれば
そのまま買い目線は継続。

もし、引き上げがなされない場合は、
物価高騰、景気減速リスク、さらに銀行不安に直面している
米国金融市場に、さらなる不安定要素が重なり、

再び景気後退の懸念がでてきますので、
売り目線になる可能性も浮上してくるでしょう。

いずれにせよ、6月1日は米政府が債務不履行に陥る
Xデーになるか否か、注目です。

その他主要通貨ペアの今後の展望

ここまで、ドルに関して解説してきましたが、
他の主要通貨にも、値動きの兆候が出ています。

ということで、ここからは、
ドル以外の主要通貨のトレードポイントを、
解説していきたいと思います。

ユーロについて 売り?or買い?

答え:買い

解説:
まずはユーロの解説から。

先週の欧州中央銀行理事会で、25bpの利上げとなりました。

ラガルド総裁は、今回も今後の利上げ停止は否定し、
今後、あと2、3回の利上げが予想されています。

今回は50bpの利上げの思惑もあった中で、
半分の25bpに留まったことで、
一時ユーロ売りの反応となりましたが、
その後、利上げ停止が否定されたことで、
ユーロ売りが止まった形となりました。

これを踏まえると、ネガティブなムードはなくなったので、
ユーロは今後上がっていく可能性が高いと言えます。

なので、直近は買い目線でいいと思います。

ただ、ドルも現在、買われているため、
ユーロドルは避けるようにしてください。

より、トレードの精度を上げたい方は、
ぜひ、下記のトピックを意識的に見てください。

現在、欧州でも銀行の経営不安が広がっているので、
AT1債を発行している銀行が特に多い欧州は、

クレディスイスの二の舞になるのではないかと、
専門家の間では、懸念が広がっています。

それに反応するかのように、ラガルド総裁から、

「ECB理事会で貸付が一段と弱まった可能性がある」

という発言も出たため、
欧州の主要国の銀行経営が悪化するようなことがあれば、
ユーロ関連は下落して行く可能性があります。

また7月に資産購入プログラム再投資停止を検討しているとのことで、
今後はアメリカに次いで、欧州でも引き締め停止の時期が
注目されていくことになります。

ポンドについて 売り?or買い?

答え:どちらともいえない

解説:
ポンドに関しては、
週末チャールズ3世の戴冠式を控え、ポンド買いとなっていました。
戴冠式は6日に開催される予定になっています。

これは1953年のエリザベス女王の式典以来ということになり、
これがイギリス経済に大きな効果があるという思惑で、
ポンドが買われたと見ています。

そして週明け8日月曜日はイギリスでは休日となっており、
11日に英・中央銀行による政策金利発表を控えています。

先週はロンドンに本社を置く、世界最大級のメガバンク、
香港上海銀行でアジア事業の分離の案が浮上しました。

それによってポンドが売られる場面もありましたが、
株主総会で否決されたことで、
香港上海銀行の株は上昇、ポンド買いにも影響を与えた可能性はあります。

一方、イギリスの大手銀行であるロイズ銀行の決算で、
予想を上回った数字が出てきましたが、
一部顧客にストレスの初期の兆候が見られるとのことで、
ロイズの株価は大きく下落しました。
イギリスでも銀行経営の行方等にも注目しておくべきでしょう。

ということで、ポンド絡みの通貨ペアは、
トレードを控えるのがいいと思います。

豪ドルについて 売り?or買い?

答え:買い

解説:
豪ドルに関しては、一旦利上げを停止したものの、
先週再度25bpの利上げを行いました。

これはサプライズとなり、豪ドル買いと反応しました。
また豪・中央銀行はさらに、今後も追加利上げも示唆したことで、

今後のインフレ率によってはさらなる豪ドル買いも検討できるでしょう。

カナダドルについて 売り?or買い?

答え:買い

解説:
カナダドルに関しては、
週末雇用統計の発表があり、
アメリカと同様強い結果となりました。

これによりカナダドルの買いへと繋がっていきました。

カナダに関しては、既にインフレ率よりも
政策金利の方が高い状態になっており、
純粋に景気動向等によって、
カナダドルの売買が行われていくのではないかと考えています。

円について 売り?or買い?

答え:売り

解説:
最後に円に関してですが、
先月植田総裁下で最初の会合が行われ、
金融緩和継続となり、

他の通貨よりも円が売られやすい状態になっています。

しかしながら、先週の米地銀の経営不安等から、
リスクオフの円買いが発生したように、
今後景気後退に関するニュースが出る度に、
円買いが発生することは念頭に置いておくべきでしょう。

まとめ

ということで各通貨見てきましたが、
ポンドと円以外は「買い目線」という結果です。

特に、米ドル、豪ドル、カナダドルは、
上昇の要因が多く、

円は逆に下落の要因が強いので、

ドル円、豪ドル円、カナダドル円で、
買いエントリーのポイントを探していきましょう!

改めて、相次ぐ地銀の経営破綻、そして景気後退の有無や程度によって
相場が動いている状況です。

シリコンバレー銀行の破綻の時は、この銀行の特有の問題であり、
第二のリーマンショックには繋がらないという意見が多かったように思います。

これはリーマンショック前のパリバショックの時も同様でしたが、
今回は相次ぐ預金の流出により、
地銀の経営不安の広がりが止まらない状況になっています。

金融ショックというのは、
同じ要因で起きることは無いとよく言われます。

リーマンショックをきっかけに、
政府や金融当局は、二度と同じ過ちを犯さない為に、

例えば、国際的に活動する銀行の自己資本比率等に関して、
国際統一基準を制定する(バーゼル規制)など、
銀行に対して健全な財務状況となることを課しています。

しかし、金融ショックというのは、
予想もしないことが起きた時には既に手遅れで、
かつて経験したことが無い要因がきっかけで起きるものです。

今回も地銀破綻連鎖がどこまで続くか分からないですし、
やはり特有の問題で終息していく可能性もあります。

パリバショックが発生した時も、
当時のFRB議長や、日銀の総裁でさえも、

これ以上の金融危機には繋がらないと言っていましたが、
それでもリーマンショックが発生しました。

今回の地銀破綻連鎖がどこまで続くは誰にも分からず、
預金流出に関しても、既に想定外の速さで進んでいるのが現状です。

今後もこれらのニュース等をウォッチしながら、
何に投資すべきなのか、あるいは何に投資しないべきか、

という視点で見ていくようにすると、
より効率の良い投資ができるようになるのではないかと思います。

以上、何か参考になれば幸いです。

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