ウクライナ侵攻による各国通貨への影響

2022年4月12日

こんにちは、北田です。

「銃声が鳴ったら買え」

先週はまさにこの言葉通りの相場となりましたね。

これは戦争が始まったら株を買えば、
大きく利益が出るというような意味になります。

整理してお話をすると、
先週24日にロシアがウクライナに対して軍事侵攻開始しました。

日本市場ではザラ場中でしたので、
この時の日本株は後場から大きく下落した相場となりました。

そしてその日のニューヨーク市場でも大幅な下落からスタート。

しかしながらNYダウに関しては、
一時は850ドル以上下げたものの、
その後大反発し、
前日比で92ドル高で取引を終えました。

そしてこの流れを受けて翌日25日の日経平均株価は、
505円高と大幅に上昇、
マザーズに関しては7.5%もの上昇を見せました。

そしてその後のニューヨーク市場でも、
前日比834ドル高と大幅に続伸しました。

この一連の流れからも分かる通り、
侵攻が始まった24日、
日米株ともに買っておけば、
その後は大きな利益になっていたことが分かります。

実際には執筆時(2月27日)に、戦争が落ち着いたわけでも、
何か解決策が見つかったわけでも無いのですが、
週末株価は大きく上昇に転じて取引を終えています。

株価は半年先を表しているとよく言われており、
実際には戦争が終わっていない状態でも、
終わった後を織り込んで株価が推移していくことはよくあります。

これは2020年3月のコロナショック相場でも同じような動きが見られ、
この時は世界中の株価が大きく売られるという相場になっていました。

この時は各国がロックダウンやら規制強化等で、
混乱していた時期でありました。

しかしながら、3月中旬くらいには底を打ち、
その後大きく上昇していった相場となりました。

日本ではその翌月4月に緊急事態宣言が発令され、
街中から人が消え、生活が大きく一変した時期でもありました。

ただ株価は既に底を打ち、大きく上昇していたのです。

相場の格言で「噂で買って事実で売れ」という言葉がある通り、
今回は「噂で売って事実で買え」ないしは
「事実が確認できたら買え」の相場になりました。

これは過去の相場でも同じようなことが起きており、
特に戦争が始まる直前までは株価は大きく下げ、
そして戦争がいざ始まったら株価が
大きく上昇するということはよくありました。

今回もまさにロシアがウクライナを侵攻した
まさにその日が、買い場だったわけです。

とは言っても、実際に多くの死者も出ており、
今後もロシアの脅威が収まりそうにありません。

今後は停戦交渉が行われるという話もありますが、
ロシアとしては無条件降伏を要求、

またウクライナ側としてもNATO加盟をしないという選択は
なかなか受け入れがたい状況でもありますので、
一筋縄ではいきそうにありません。
(執筆時の2月27日時点では、ゼレンスキー大統領は徹底抗戦の構え)

また米軍がゼレンスキー大統領を救済するという話や、
ロシアが威嚇の為に、ウクライナ国内で、
限定的に小型の核兵器を使うという話も出てきています。

さらには中国が北京五輪を終え(パラリンピックはまだ残ってますが)
今の時期を好機と見たのか、
軍用機9機が台湾防空識別圏に侵入する等、
活動を活発化しています。

ロシアがウクライナに侵攻しても、
米軍、NATOは経済制裁しかしないとなれば、
中国も台湾へ侵攻という可能性も出てきます。

株価は一旦は上昇したものの、
さらなるサプライズがあれば、

当然再度株価は下落する可能性もありますので、
引き続き注意は必要です。
(執筆時の2月27日時点で、ロシアに対してSWIFT排除が決定したことで、
28日以降の相場は荒れそうです)

ユーロの動向

そしてその上で、各通貨の動きですが、
ロシアルーブルの大幅な下落もありましたが、
メジャー通貨で言えば、まず大きく動いたのがユーロですね。

今回のロシアによるウクライナ侵攻で、
ドイツがロシアと結んでいるパイプライン
ノルドストリームの計画を停止しました。

これにより天然ガスの価格が高騰、
そして原油価格も高騰し、
一時は100ドルを超える程の上昇を見せ、

これによりさらなるEU圏内のインフレ懸念、
そして地政学的リスクにより、
ユーロが大きく売られました。

ただ停戦の打診の話等も出てきたことで、
一旦ユーロ売りは落ち着きました。

今後のインフレ指標次第ではありますが、
ECBとしては前回よりインフレは
小幅に下回ると予想されており、

これに見合った数字が出てくれば、
ECBの引き締め政策が後退という形になり、
再度ユーロが売られる可能性はあります。

ただし、一部のECB関係者は、
今回のウクライナ侵攻により、
金融刺激策の出口政策開始が遅れる
可能性もあることを示唆していますので、

この辺りは、今後のウクライナ情勢等によって、
ECBの政策変更なども視野に入れておく必要はあるでしょう。

日本円の動向

そして逆に安全通貨である円は
大きく買われることになりました。

各国が利上げ政策をしていっている中、
日本は先日0.25%の指値オペを行う等、
金融緩和継続姿勢を示していることから、

歴史的な円安推移となっていますが、
先週に関しては地政学的リスクによる
円買いが一時的に入ったという相場になりました。

ただ引き続き、円安傾向は継続することが予想されますので、
円買いが継続していくことは考えにくいと思っています。

ドルの動向

そして難しいのがドルですね。
先週はドルが一時的に安全通貨として買われていた場面が見られました。
これにより、ユーロドル、ポンドドル等が大きく下落しました。

また3月にFOMCが控えていますが、
先週はウクライナ情勢により、
FRBやECBによる緊急利上げも囁かれていた為、

FOMCを待たずに緊急利上げとなる可能性があることも
視野に入れておく必要はあります。

またFOMCでは、0.25%ないしは0.5%の利上げが予想されていますが、
今週の雇用統計、ISM製造業景気指数、
さらには半年に一度のパウエル議長の議会証言、
ベージュブックの公表等も控えており、

これらの内容が意識されて、
ドルの売買が行われていくでしょう。

また3月1日にバイデン大統領の一般教書演説も控えており、
ウクライナに対してどう対処していくのか等、
内容によっては市場を大きく動かす可能性もあります。

ポンドの動向

次にポンドに関しては、
やはり原油価格の高騰により、
資源国であるイギリスのポンドは
買いが入りやすい状況が続くと考えられます。

また3月のBOEでも追加利上げを行う可能性があり、
少なくともポンドを売る方向では考えにくいと思っています。

オセアニアの各通貨

次のオセアニア通貨に関してですが、
まずオージーに関しては、
ロウRBA総裁が述べているように、

今後の2回の四半期消費者物価指数の統計次第で、
利上げがなされるかどうかが見極められていきますので、
この数字次第といった形です。

ニュージーに関しては、
直近で3会合連続で利上げを決定。

今後の会合でもほぼ全て利上げを行っていくことが示されており、
少なくもニュージーを売る方向には考えにくいと思っています。

株式市場について

そして株式市場に関しても触れておきますと、
引き続き原油価格の高騰が予想され、
これに恩恵を受ける銘柄が上昇していきやすいと考えています。

また今回ロシアがウクライナに侵攻する直前に、
サイバー攻撃を仕掛けた上で侵攻したということもあり、
現在各国がサイバーセキュリティ対策を強化しようとしています。

昨年の日本の総裁選でも、高市早苗候補が訴えていたように、
現在サイバー攻撃が日本でも年々増えてきています。

これにより、企業としても、今まで以上に
セキュリティの強化が必要不可欠となってきます。

ですので、企業向けにセキュリティソフト等を
販売している会社等が今後さらに脚光を浴びそうです。

また現在金価格、資源価格も大きく上昇しており、
これらに関する銘柄も期待できそうです。

ここ最近はFRBによる金融引き締め政策や、ウクライナ情勢等で、
業績が良くても、株価が下落していた銘柄が多かったですが、

業績が良い銘柄はやはりこの後、しっかりと見直されて
上昇に転じていくことが多いですので、
今のうちにしっかりと吟味した銘柄を拾っていきたいですね。

以上、何か参考になれば幸いです。

『北田夏己公式メルマガ』無料登録フォーム

ファンダメンタルズを利用できれば、FXで勝つことは難しくありません。
とはいえ、何から学べばよいのか、どうやって利用すればよいのか分かりにくいですよね。

その悩みを解決するのが、『北田夏己公式メルマガ』

利益に繋がるような、最新のファンダメンタルズ情報の入手方法をご提供しているほか、あなたのご質問に直接お答えするコーナーもご用意しています。

テクニカル分析はもちろん、ファンダメンタルズ分析も使いこなせる本物のFXトレーダーを目指したい方は、ぜひ『北田夏己公式メルマガ』にご登録ください。

【免責事項】

無料メールマガジンは、当社に関するご案内の他、投資一般等に関する情報の提供を目的としたものであり、有価証券の購入、保有または売却について助言または勧奨するものではありません。また、無料メールマガジンに含まれる情報は、投資助言を目的としたものではありません。そのため、当無料メールマガジンは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供しません。また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告も行いません。なお、無料メールマガジンに記載された有価証券または投資戦略は、すべての投資家にとって適切なものであるとは限りません。投資を行われる際は、関係書類等をご覧になり、またお客様の投資目的、財産の状況および税務上の取扱いを検討した上で、ご自身の判断で行うようお願い致します。

北田夏己のオススメ講座

357戦352勝、勝率98.5%を叩き出し、
プロも絶句した”世界一カンタンなFXの稼ぎ方”を無料公開しています。

ローソク足だけで利益を生み出すチャンスを見抜き、
勝つことが当たり前のスタイルで、
一気に億万長者へ突き進めるでしょう。

本気でFXで成功したい方は、下記のページをぜひご覧くださいね。

グローバル