世界における2つのデフォルト(債務不履行)懸念とは
こんにちは、北田です。
先週は自民党総裁選が行われ、
見事、岸田氏が総理となりましたね。
海外では、「現状維持の岸田」や「世論を無視して選ばれた」等、
あまり前向きな報道はされていないようですが、
あえて言うなら安定感はありそうです。
そんな中、
相場はどうだったのかと言いますと、
ご祝儀相場を期待していた方も
多かったかと思いますが、
残念ながら総裁選前後は、
日経平均株価は大きく下落していますね…。
相場参加者としては、
大規模な金融緩和、財政出動を提唱していた高市さんか、
そうではないかが注目されていたと思われ、
今回は高市さんではなかったことで、
他の要因も重なったことも考えられますが、
結果としては、
マーケットは失望売りとなりました。
ただ安定の岸田氏となり、
閣僚も無難な方が多い印象で、
逆に政権運営によって、
大きな大暴落となることも少なそうで、
ひとまず一安心といった形でしょうか。
岸田氏は、「健康危機管理庁」の創設、
消費税に関しても10年は増税しない意向の表明、
また「令和版所得倍増計画」等も訴えており、
高市さんの経済対策と似ている部分も多く、
今後の政権運営等、期待したいですね。
そして次はいよいよ、衆議院選挙となります。
衆議院選挙後が、実質の新政権となりますので、
ご祝儀相場となるのか、期待したいですね。
世界における2つのデフォルト(債務不履行)懸念
そんな中で、世界では
2つのデフォルト懸念によって
マーケットは動いていました。
デフォルト(債務不履行)とは、
債務者が、正当な理由なく、債権者に対して
債務の本旨に従った履行をしないことを言います。
今後のトレードに
大きな影響を与える可能性がありますので、
ひとつずつ見ていきましょう。
恒大集団によるデフォルト懸念
一つ目は、中国の不動産会社である恒大集団。
こちらは負債額が約33兆円と言われており、
リーマンショックの再来になるのではないか
とも見られています。
ただリーマンショック時では、
サブプライムローン等を派生させて作った
金融商品の価格が下落し、
これらが強制ロスカットされたことで、
金融ショックが起きたものですが、
今回の恒大集団は、
あくまでも不動産業界の話ですので、
そこまで大きなショック相場に繋がることは
無いのではないか、という見方もあります。
しかしながら、中国は現在、
相次いで各経済指標で悪い数字が出てきており、
不動産価格も下落していっています。
これは恒大集団だけのデフォルトの問題だけではなく、
他の不動産会社も資金繰りが苦しいのは同じです。
実際に現在中国では、
1日に1社のペースで不動産会社が
倒産している状況です。
ではもし、中国の不動産業界全体が悪化したら、
どれくらいのインパクトがあるのか。
ちなみに米国株式市場の時価総額は約45兆ドルです。
対して中国の不動産時価総額は、
なんと65兆ドルにもなっています。
仮に、恒大集団のデフォルトを
回避できたとしても、
中国共産党の不動産業界締め付けによる
不動産業界全体のダメージは、
計り知れないものになることが容易に予想できます。
また不動産業界だけではなく、
各業界が規制されていることによるダメージもあり、
チャイナショックに関する情報は引き続き、
注意が必要です。
アメリカ国債によるデフォルト懸念
そしてもう一つのデフォルト懸念が、
アメリカ国債です。
9月30日の期限だった債務上限に関して、
ぎりぎり12月3日までの暫定予算案が成立。
アメリカでは、
議会で予算案が成立しなかった場合、
合衆国憲法や赤字防止法に基づいて、
連邦政府機関が閉鎖されるのですが、
今回の場合、
一旦は政府機関閉鎖が回避されました。
しかしながら、
債務上限問題が解決したわけではなく、
引き続き注意が必要です。
毎回債務上限問題に関しては、
今回のようにぎりぎり、繋ぎ予算として成立し、
デフォルトを回避することが多いですが、
2011年のオバマ政権の時のように、
政府期間閉鎖となったこともありますので、
油断はできないです。
また今回の債務に関して、
コロナによる財政政策で、
例年以上に費やしているという背景もあり、
例年と同じような感覚で見ていくのも
少々危険なようにも考えています。
そして先週は、格付け会社のフィッチが、
アメリカの債務上限引き上げ、
ないしは停止とならなければ、
格下げを行うという警告も出されており、
ドル売り動意となる可能性もあります。
さらに現在民主党が増税案を提出しており、
これが可決となれば、
米国株の売り、そしてドル売りへと
繋がることも考えられます。
いずれに転んでも、
ドル売りに変わりは無い状況であり、
直近で大きくドルが買われていましたが、
利益確定売りも入り、
今後はドルが売られやすい状況となっていくでしょう。
そしてそんな中、
今週は雇用統計を控えています。
前回のFOMCでは、年内11月にテーパリング開始、
来年利上げという道筋だったところ、
カプラン米ダラス連銀総裁と
ローゼングレン米ボストン連銀総裁が、
FRBの内部規定に反し、
株取引をしていたとのことで辞任することとなり、
この2人はタカ派だったことで、
FRB内では再度ハト派色になることが予想されます。
このことにより、
もし今週の雇用統計の数字が悪ければ、
テーパリングや利上げの後退ということになり、
ドル売りへと繋がる可能性もあります。
このように現在は、中国とアメリカの2大国同時に
デフォルトリスクを抱えている状況で、
中国では国慶節に入ります。
恒大集団に関しては、
国慶節(中国の7日間の大型連休)中に
何かしら政府からの声明があるのか、
あるいは7日の連休明けに、
なんらかの動きがあるのか等に注意です。
オセアニア通貨の動向
さてそんな中で、
中国経済に大きく影響を受けやすい
オセアニア通貨ですが、
特に豪ドルに関して、
底堅い動き(相場が下がりそうで下がらない状況)を見せています。
その背景を見ていきますと、
先日の日本の総裁選でも
各候補が政策に取り入れていましたが、
現在世界中で
「クリーンエネルギー化」を進めている状況です。
クリーンエネルギーの種類はいくつかあり、
その中でも化石燃料ではありますが、
液化天然ガス(LNG)も注目されている一つになります。
そしてオーストラリアは、
このLNGの輸出量が世界で2位となっており、
日本含めアジア中心に輸出をしています。
ちなみに日本は、
LNGに関しては世界で最大の輸入国です。
そして実はこのLNGの価格がここ最近急騰しています。
急速にクリーンエネルギー化の需要が
増えた為と考えられますが、
今後日本でもさらに輸入量を
増やしていくことが予想されます。
そしてこのLNGの高騰で恩恵を受けるのが、
オーストラリアです。
対中関係悪化や、中国経済の悪化等で、
オーストラリアとしてもダメージを受け、
これまでは豪ドルが売られてきていましたが、
ここ最近は、LNGの高騰等もあって、
買われ始めてきています。
豪準備銀行の政策としては、
政策金利の据え置き、
債券購入プログラムも延長となっていますが、
ワクチン接種が進んでいき、
経済活動を再開していく方針の下、
近々、テーパリングの開始や利上げの話も
出てくることが考えられます。
そうなりますと、
現在は底堅く豪ドルが推移していますが、
さらなる上昇へと繋がる可能性もあり、
豪ドルの買い方向へとシフトしていく必要があるでしょう。
ということで以上、何か参考になれば幸いです。
本日もありがとうございました。
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