チャイナリスクがもたらすクロス円の動向

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こんにちは、北田です。

オリンピックが盛り上がりましたね。

開会式の視聴率も56.4%と、
1964年の東京五輪の61.2%に次ぐ高さとなっており、
多くの人がオリンピックに注目していたことが分かります。

また日本人の金メダルラッシュで、
さらなる盛り上がりを見せました。

私はサッカーに注目していましたが、
あのフランスに日本が4対0で圧勝したなんて、
信じられないくらい興奮して観ていました。

ところで、サッカー等でもそうですが、
スポーツはよくハイライトで、

点を入れた部分だけが編集されて
流されることが多いですが、

当然、試合を1から全て観ると、
シュートも何本も外したり、キーパーに取られたり
ということはたくさんあります。

そしてそんな中でも、
なんとか数本シュートした中の1本がゴールに入り、
点数に結びつくことになりますが、

これはトレードでも同じ。

利益を出しているトレーダーは、
良い場面ばかりだけではなく、悪い場面もあった上で、
トータルで利益を出しているわけで、

そこがスポーツとトレードの似ている点だな、
と感じながらオリンピックを観ていました。

SNS等では、爆益報告が多くなりがちで、
つい爆益した場面だけ見る機会が多くなるため、

一方で、
自分がなかなか利益を出せない時期が続くと、
落ち込んだりしますよね。

しかし、やはり爆益を出すまでには、
数多くの損切りや失敗等もある
はずです。

ですので、トレードや投資も、
オリンピックのハイライトで流れるような
華々しい場面だけではなく、

失敗した部分やシュートを外した場面も
当然多くあると、認識すること。

そして、なかなか上手く
利益の出せない相場や損切り等も、
いつかの爆益に繋がる梯子になるんだと思って、
トレードや投資をしていくと、

極度に落ち込まずに
相場と向き合っていけるはずです。

さて、話は戻ってオリンピックですが、

実は、過去の日本人の金メダルを獲得した数と、
その後の日経平均株価の推移を調べてみたところ、

日本人が金メダルを10個以上獲得した年は、
その後、日経平均株価が上昇しやすい、
というデータがあるそうです。

特に、株式投資等をされている方は、
今回のオリンピックで獲得した
日本人の金メダルの数にも注目してみると、
また面白いのではないかと思います。

直近の経済について:ドル編

さて相場のほうですが、
先々週はFOMCがあり、元々はテーパリングや
利上げの時期が注目されていましたが、

やはりデルタ株の感染拡大や、
経済回復の一旦の一服感で
観測自体も遠のいた形となりました。

そして内容としても、特段サプライズも無く、
MBS(住宅ローン担保証券)の購入規模も維持されました。

現在アメリカでは住宅関連の高騰で、
家賃が高くなり過ぎる等の問題がありましたので、

今回のFOMCで、国債購入規模の縮小は無くとも、
MBSの購入規模の縮小は可能性として
あるのではないかと考えていましたが、

ここ最近の住宅関連指標では、
弱い数字が相次いで出てきていたこともあったのか、
MBSの購入規模も維持という形になりました。

チャイナリスクから考えられるドル円の動向

ただ最近の相場では、
このFOMC等のテーパリングや
利上げ等が焦点というよりも、

チャイナリスクで相場が
動いていた
ように思います。

何が起きていたかと言いますと、
まず6月末に上場した
中国の配車アプリのDiDiに対して、

上場直後に規制当局から
サイバーセキュリティ法に基づき、

新規ユーザーの登録禁止や
アプリのダウンロード禁止等の規制が行われました。

その直後DiDiの株価は急落し、
その株を大量に保有している、
ソフトバンクグループも下落しました。

さらに先月24日に、
小中学生の学習塾に対して、
非営利団体として義務付け、

費用に関しても
中国政府が決めることとする等の規制強化を行い、

TALエデュケーション・グループや
スカラー・エデュケーション、
ニュー・オリエンタル・エデュケーション等の
教育関連企業の株価が軒並み下落しました。

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こちらはTALエデュケーション・グループの株価ですが、
今年に入って株価が10分の1以下となり、
下げ方がえげつないですね。。。

スカラー・エデュケーション、
ニュー・オリエンタル・エデュケーション等も、

株価が90%前後下落する等、
一気に株がゴミくず化しています。

さらにこれらのことで、
上海総合指数や、香港ハンセン等のアジア株全体、
そして日本株も大きく売られた相場となっていました。

さらにハイテク企業、教育関連事業に続き、
不動産に関しても規制強化するとのことで、
中国政府による各方面での規制が次々と強化されています。

なぜこれほどまでに中国政府は規制をするのか。

中国では無産階級と言って、
資本家や富裕層よりも労働者や低所得者の為に
政策を行うことを重要視
しています。

またそういった層の人達から
支持を受けようともしています。

アリババやテンセント等の巨大企業は、
政府の監視下から離れ、
大量の個人情報を保持したり、
政府を脅かす程の利益を得ています。

アメリカ等で、
GAFAM等の巨大企業に対して、

富を独占していることに
批判が集まっているように、

中国国内でも巨大企業に対して
批判が集まっていました。

実際に今回の中国政府による規制に対して、
9割以上の国民が支持しています。

この規制は今後も
ますます加速することが予想されますが、

こうした中国の動向から思い出されるのが、
やはり2015年のチャイナショックですね。

この頃中国では、
2014年頃から貿易収支がマイナスになっており、
現金が海外に流出している状況でした。

これにより人民元が売られ、さらにこの時は
アメリカで利上げが行われていた時期で、
ドルが買われていました。

要するに
ドル高人民元安の状態となっていたわけですが、
中国は管理変動相場制となっており、

人民銀行がレートを決め、
人民元の価値をコントロールしています。

ただ実質的な為替レートでは、
ドル高人民元安になっていたので、

中国政府としては人民元を買う、
いわゆる為替介入をして
なんとかしのいでいました。

ただ2015年辺りから外貨準備も減り、
為替介入も限界になったところで、
人民元切り下げに踏み切りました。

このことで、2015年6月には
上海証券取引所のA株の時価総額の30%が失われ、

さらに8月24日の上海総合指数が8.49%も下落する等、
いわゆるチャイニーズ・ブラック・マンデーとなりました。

これが原因で世界的にも株安となり、
日経平均株価も2015年6月を頂点に下落していきました。

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そしてドル円市場としても、2015年6月を頂点に下落していき、
この時の高値を6年経った今でも、上回ることはできていません。

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今回の中国政府による
テック企業や教育関連企業に対しての規制強化が、

中国株の暴落、そして日本株にも影響を与えたことは、
2015年のチャイナショックを
振り返っておく必要はあるのではないか
と考えています。

直近の経済について:ユーロ編

次にユーロ絡みですが、
先週発表された4-6月期GDP速報値、
7月消費者物価指数共に予想を上回り、

失業率は予想を下回ったことで、
ユーロ買いとなりました。

また今週は生産者物価指数、小売売上高等でも
強い数字が出てくれば、
一時的にユーロ買いへと反応する可能性は高いですが、

ただ現在はECBの金融緩和策は
長期的に維持される状況になっていますので、

ユーロ買いが継続していく可能性は
少ない
と考えています。

直近の経済について:ポンド編

ポンドに関しては、制限措置解除によって、
ジョンソン政権への不信感から
ポンド売りとなっていましたが、

ここ最近は感染者も減少傾向になっており、
ポンド買いが見られた相場となっていました。

その上で今週は
イギリスで金融政策決定会合が予定されており、

FRBやECBと同様に、
金融緩和策の維持になることが予想されています。

ただ、規制解除したことと合わせて、
早期の金融緩和縮小等

タカ派的な姿勢を示すような
サプライズも考えられますので、

MPC前後のポジションメイクには
注意したほうが良いでしょう

直近の経済について:日本編

最後に日本円ですが、
日本では感染者増加により、
東京、沖縄以外の地域でも

緊急事態宣言が発令され、
期間も延長されることとなりました。

またCDC(米疾病対策センター)が、
デルタ株は水疱瘡並みの感染力があるとの
報告書を公表したこと等で、

7月末の日経平均株価は大きく下落、
そして円買い動意となりました。

月末は日経平均株価は下落する
というアノマリーがあるのか、

これで10か月連続で、
月末は下落となりました。

またアメリカやEU圏内等とは違い、
経済回復も遅れていることから、

なかなか日本株買いへと
繋がっていかない状況が続いています。

感染者数が最多を更新したと言っても、
各国に比べたらさざ波程度に見えますが、

ワクチン接種率が各国に比べ低く、
また医療のひっ迫等から考えると、

やはり外国人投資家はネガティブに考え、
株式市場にも影響を与えていると考えられます。

またオリンピックで、より日本の感染者数が
世界に報道されやすい状況でもあったので、

通常以上に感染者数の増加による
相場への影響があるようにも感じます。

今後も感染者数の推移、
オリンピック、パラリンピックの影響等で、
日本の株価、そして円相場へと波及していきそうです。

以上、主要な各国の状況を見てきましたが、
8月に入り、夏枯れ相場と言われる時期になったことで、
少々トレードのし辛い相場になることも予想されます。

こういった時は無理にトレードする必要は無く、
また日本では感染者数が過去最多を更新し、
緊急事態宣言も地域拡大、延長となったことで、

今の時期は家でゆっくりオリンピックの余韻を味わい、
そして注目のパラリンピックを観て過ごすのが
良いかもしれませんね。

また金メダルの数も過去最多ということで、
金メダルを多く取った年の株式市場は
上昇しやすい傾向がありますので、

9月以降の日本の株式市場も良い期待ができそうです。

以上、何か参考になれば幸いです。

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