テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析について
今回は、「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」について解説していきます。
チャート上の値動きの情報から相場分析を行うテクニカル、世界情勢や経済の情報から相場の動向を読み解くファンダメンタルズ。どちらもFXで稼ぐためには欠かせない分析方法で、トレーダーとしては絶対に知っておくべき基礎知識です。
それぞれ順番に分かりやすく解説していくので、一つひとつ理解しながら読み進めてくださいね。
テクニカル分析とは
それではまず、テクニカル分析です。
テクニカル分析とは、過去の値動きから未来の値動きを予測する分析方法のこと。
相場は似たような動きを繰り返すので、過去の値動きを分析し、今後のトレンドや相場の勢い、転換点などを見つけるのは非常に有効な手段です。
ただ、まっさらなチャートを見るだけで未来の値動きを予測するのは、難易度が高く、効果的な分析ができません。そのため「インジケーター」というサポートツールを使って分析をしていきます。
また、前の記事でもご紹介したサポレジラインを引くというのも、重要なテクニカル分析のスキル。詳しくはそれぞれ別の記事があるので、あわせて読んでみてくださいね。
テクニカル分析の注意点
インジケーターやラインを使ってテクニカル分析を行えば、トレード精度が上がり、安定して勝ちやすくなるでしょう。しかし、テクニカル分析をする際にはいくつか注意点があります。
まず、「必ず過去の相場と同じように動くとは限らない」ということを頭に入れておきましょう。テクニカル分析をすれば、未来の値動きをより正確に予測できますが、あくまでも予測なので、100%分析通りに動くとは限りません。あまり過信しすぎるのは危険なので、注意してくださいね。
そして、「突発的に発生した大きな出来事に対応できない」ことも知っておきましょう。リーマンショックやギリシャ危機などの大きな出来事は、FXの相場にも多大な影響を与えます。
例えば下記のように、急激に価格が暴落することもあります。
ここで買いエントリーをしていたら大損失を出してしまう場面ですね。仮にテクニカル分析だけでトレードしていたら、相場が急激に動いて初めて、その出来事を知ることになりかねません。
なのでどこかの国で大きな出来事が起きそうなときは、一旦ポジションを持たずに様子見するのも立派な戦略です。
このように、過去の値動きから先を予測するテクニカル分析だけではカバーできない部分もあります。そこを補うのに役立つのが、続いてご紹介する「ファンダメンタルズ分析」です。
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルズ分析とは、世界各国の経済状態を示す指標を参考にする分析方法です。
例えば、各国の貿易収支や失業率などの指標が、それに当たります。
また各国の金融政策や、大統領や中央銀行総裁の要人発言なども相場に影響を与える指標となり、分析の対象になります。
なんだか一気に難しそうに感じてしまった方もいるかもしれません。しかし、ポイントさえ押さえておけば意外とシンプルですし、何よりファンダメンタルズ分析はトレーダーにとって欠かせない視点だといえます。
ファンダメンタルズ分析をより分かりやすく解説した内容は『投資で生きる』の「FXタイムズ」でも取り上げているので、ぜひこちらをチェック!
ファンダメンタルズ分析を簡単に行うためのポイント
ファンダメンタルズ分析の中でも、経済指標は必ずチェックしておきたい重要事項です。ちなみに経済指標が発表されるタイミングは事前に決まっています。
例えば、特に重要度が高い経済指標として知られている「アメリカ雇用統計」は、毎月第1金曜日に発表されます。
また、ヨーロッパの重要度トップクラスの経済指標、「欧州中央銀行(ECB)政策金利発表」は毎月第1木曜日の発表です。
世界各国の重要指標は、そのほとんどが決まったタイミングで発表されるので、相場が動くタイミングもおおよそ決まってくるわけですね。※各証券会社のホームページで経済指標の詳細を確認することができます
さらに、各経済指標には参考となる数値があらかじめ予想されています。各証券会社や銀行の専門家が、経済指標の発表に合わせて予想するのですが、その精度は非常に高いです。予想数値と実際に発表された数値を比べて、どのような差があるのかによって、以下のように動く可能性が高いと言われています。
- 結果が予想より良かった場合 :買い
- 結果が予想通りだった場合 :均衡
- 結果が予想より悪かった場合 :売り
そのため、事前に各経済指標の予想数値を調べて、実際の数値が出たら、上記の傾向を目安にトレード判断をするといいでしょう。
ファンダメンタルズ分析の注意点
最後に、ファンダメンタルズ分析の注意点をお伝えします。
経済指標は発表されるタイミングが決まっているので、事前に準備できますが、タイミングが読めない出来事まで完璧にカバーするのは難しいです。
具体的には、「テロや天災」などは、ファンダメンタルズ分析でも対応できません。
なぜならテロや天災などは、何の前触れもなく起きるものだからです。ただし、起きた出来事の後から、世界の動向を予測して対応することはできるので、その意味でも日頃からファンダメンタルズ分析を習慣にしておくことが重要ですね。
まとめ
今回は、「テクニカル分析」と「ファンダメンタルズ分析」について解説してきました。
それぞれに優れた特長があるので、どちらか一方だけで参考にするのではなく、両方をバランスよくトレードに取り入れることをおススメします。また、実際に使っているうちに自分に合っている分析方法がどちらなのかも分かってくるでしょう。
まずはバランスよく試してみて、あなたにピッタリの分析を見つけてみてくださいね。