トレードで勝つために重要な「優位性」とは

2021年11月9日

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こんにちは、須藤一寿です。
今回もご覧くださり、ありがとうございます。

本日は記事でお届けしていきます。

私の連載をご覧になる早い段階で、
あなたにお伝えしておきたいことがあります。

それは、

「相場の値動きに対しては
 根本的に真逆の2つの見方がある」

ということです。

簡単に言うと、
トレードロジックという存在
そのものの肯定派と否定派です。

否定派の代表を「ランダムウォーク理論」と言って、

「株価の値動きは酔っ払いの足取り
 みたいなもので、予測ができない」

といった主旨のことを述べています。

やや品のない表現ですが、
提唱者の言葉を敢えてそのまま使わせていただきました。

提唱者が直接言及しているのは株価についてですが、
広くマーケットの値動きということで、
当然為替にも当てはまります。

この理論によると、
相場の値動きに規則性など存在しないので、
当然そこに何らかの優位性を見出すことは
できないというわけです。

対する肯定派は、
値動きに何らかの規則性・法則性を見出すわけですね。

だからこそ、
ファンダメンタルズとテクニカル、
立場の違いはあれど、そこに分析を持ち込みます。

私、須藤はいずれの立場かというと、

プライスアクションという
テクニカルなアプローチをしているわけですから、
当然、肯定派ということになります。

しかしながら、実は、
上記の肯定派と否定派という単純な分け方自体が、
やや乱暴ではないかと個人的には考えています。

と言うのも、もう少し厳密に私の立場を表現すると、
「限りなくランダムウォーク理論に近い、テクニカル支持派」
という風になります。

今回のキーワードは“優位性”ですが、

私は値動きのほとんどの場所には
優位性は存在していないと考えます。

それはつまり、
値動きのほとんどの箇所に、
確たる規則性は存在しないことを意味します。

存在するとすれば、
本当にわずかな個所にだけ優位性は存在する、

それが私の考え方です。

デイトレードやスキャルピングのように、
相手にする時間軸が短くなればなるほど、
その傾向は顕著だと感じています。

ですから、

短い時間軸でトレード回数が増えれば増えるほど、
トータルで負ける確率は高くなる、

それは私の根底にあります。

さて、“優位性”とは何か。

それはつまり【偏り】だと考えます。

偏りが無ければ、
確率的にどちらかに優位が生じることは無いからです。

力関係が五分五分か、それに近いような時というのは、
チャートはどうでもよいような動きを示します。

そこから何かを勝ち取れるような、
偏りを見出すことは極めて難しいか、
無理なように感じています。

では何か。

【優位性=偏り】、偏りとは、
相場の言葉で言うなら【トレンド】です。

短期にせよ、中期にせよ長期にせよ、
唯一、優位性という名の偏りが生じるのは、
トレンドが発生した時だけです。

トレンド発生時にのみ、チャートは特定の場所に、
或る種のクセという本性を覗かせます。

私の考える優位性はそこです。

誤解のないように申し上げたいのは、
ここで言うトレンドとは、

一般的な定義におけるトレンドとは
必ずしも同じではないということです。

たとえば、レンジの片道であっても、
一方へ流れが続く時というのは存在します。

そういうものはトレンドとして数えます。

要は、観測者(この場合はトレーダー)が捕捉可能な一定時間、
流れが上か下、一方へ向かうものを広義でトレンドとするなら、

それこそが唯一トレーダーが出動すべき時であり、
それゆえに「頭と尻尾はくれてやれ」という
古くからの相場の格言も存在するのだと考えています。

繰り返しになりますが、
それ以外はすべてほぼランダムウォークと言っても
過言ではない世界であり、

あらゆる局面で利益を常に上げようとしても、
それは虫が好過ぎる話なのです。

四六時中相場に張り付いたとしても、
そのほとんどが報われずに終わっているという事実
が、
それを証明していると思います。

「相場で勝つには、負けないようにしなさい」

という一見不可解な言葉も、
今回私がお話したことと大いに関係があると思っています。

これは逆に言い換えれば、
「資金を減らしたければ、常にトレードしていなさい」
ということであり、

勝つためには“偏り”だけにターゲットを絞って
トレードを厳選する必要がある、
ということではないでしょうか。

堅苦しい話になりましたが、
やはりこういう世界では事の真意を
懇切丁寧に説明されるということはほとんどありませんので、

須藤の現在地からではありますが、
何かお伝えできればと思い、書かせていただきました。

これもひとつの見解として、ご記憶くだされば幸いです。