米雇用統計が良いと市場はガッカリ?FRBは今後も利上げを続けるか
こんにちは、北田です。
日本国内の決算がようやく落ち着きました。
決算内容で、同じ業種にも関わらず、明暗が分かれたり、
これまで良いとされてきた企業の下方修正だったりで、
色々と物語のあった決算でした。
また、先日トヨタの名誉会長の豊田章一郎さんがお亡くなりになりました。
ちょうど先日豊田章男社長から、佐藤氏にバトンタッチが行われたタイミングでもあり、
一つの時代の節目を感じます。
日本は自動車産業に支えられており、
そしてまさに今が転換期となっています。
決算内容を見ても、自動車関連企業の多くが、
資源高や想定以上の円高によって減益等を強いられているうえ、
海外からのEV化が押し寄せてきているのが現状です。
日本の自動車関連で勤務している人口は、国内で550万人。
その人たちが家族で生計を立てているとして、4人家族として数えると、
実に約2000万人の人が、自動車産業によって生活していると言えます。
さらに、自動車工場の周りでは、その工場勤務の人達によって、
成り立っている飲食店やコンビニ、賃貸住宅等含めると、
日本全体が自動車産業で成り立っていると言っても過言ではありません。
そんな中で、脱炭素の流れを受け、日本でもEV化が進められていますが、
やはりテスラや、中国のEV企業には、残念ながら大きく引き離されています。
日本では多くのサプライヤーを抱えているために、
中々大きくEV化に転換できない部分もあり、まさにこれからが正念場と言えます。
そんな中で、今回若手の佐藤氏がトヨタの社長に就任することになり、
今後の自動車産業がどうなっていくか目が離せません。
為替市場の動き
さて為替市場ですが、先日発表された米1月CPIでは、
前年比で+6.4%と、12月分の+6.5%より低下したものの、予想よりは高い数字となりました。
コア指数も同じで、想定より鈍化しなかったことで、米国債金利上昇、ドル買いとなりました。
中身を見てみると、モノのインフレは低下傾向でしたが、
やはりサービスの部分のインフレが高止まりしている状況です。
また先日の雇用統計からも、労働市場に逼迫が示され、
賃金の上昇が警戒されており、これが、FRBによるタカ派姿勢を継続させています。
PPIに関しても、予想を上回り、
いわゆる物価の川上の部分が高い数字が出たということで、
さらなるドル買いへと繋がっていきました。
加えて、小売売上高でも、予想より高い数字が出たことで、ドル買い動意となりました。
2月NY連銀製造業景気指数は-5.8と、予想を上回り、
これらの数字から、アメリカ経済が強いことを示していることがわかります。
そして同時に、インフレが収まらないことの表れでもあります。
アメリカ経済が強いのは良いことなのではないかと考えがちですが、
それはコロナ前の相場に限った話です。
例えば雇用統計で、強い数字が出れば、経済が強いということで、
ドル買い、株高へと触れました。
ただ現在は、雇用統計で強い数字が出ると、ドル買いの反応は同じですが、
株安に触れるという流れになっています。
これは、コロナ前はインフレではない状況でしたので、
経済が強くても、FRBが利上げをするわけではなく、
そのまま株にもポジティブに働いていたのですが、
現在は、下がってきたとは言え、まだまだインフレ率が6.4%という数字になっており、
経済が強いということは、利上げペースの拡大の思惑が広がり、株が下がることになります。
雇用統計が強いということは、賃金が上がるということになりますので、
一見良さそうに見えます。
ですが、賃金アップは、そのまま商品に転嫁されてしまいますので、
結局は消費者にとっては生活はますます苦しくなることに繋がります。
なので、雇用統計で強い数字が出るということは、
現在の状況では、インフレが進むことを意味しますので、
市場にはネガティブに反応されることになります。
そしてこれらを受けて、米国債市場では、
長期金利と短期金利の差が広がりでグラフの傾斜が急になる、
イールドカーブのスティープニングも観測され、
景気後退がより示唆されるようになりました。
FRBの利上げペースも、年初は年内に利下げの確率も出ていましたが、
逆に利上げを6月まで続けるのではないか、
さらに3月に関しては再度また50bpの利上げになるのではないかという
確率も浮上してきます。
以上のことから、今後もデータ次第ではありますが、ドル買いは続くと考えています。
各国の通貨について
一方円に関しては、日銀の新総裁が植田氏が有力ということですが、
これは誰がなろうとも、政府日銀ともに、安定的な2%の物価目標、
そしてインフレ以上の賃金アップを目指しており、
その為には、今後も金融緩和は継続していくでしょう。
さらに先日発表された1月貿易収支は、-3兆4966億円と過去最大の赤字幅となりました。
貿易赤字は、円売り圧力に繋がっていきますので、
今後もこの赤字幅が続くようであれば、引き続き円売りとなっていくでしょう。
ユーロに関しては、ECB高官達からタカ派の声が聞こえても、市場はあまり反応しなくなりました。
既にタカ派姿勢が織り込み済みだからでしょう。
注目点はここからさらなるタカ派になるのか、それとも今後出てくるデータ等で、
ハト派に移行するのかがユーロの行方を探っていくことになります。
ポンドに関しては、
1月CPIが予想よりも低い数字だったということで、ポンド売りとなりやすい状況です。
また景気後退懸念も、ポンド売りの材料となるでしょう。
NZドルに関しては、ロバートソン財務相による
インフレはピークに達した可能性がある、という発言により、売られています。
インフレがピークアウトしたかどうかは、
やはり今後のデータで確かめられていくことになりますので、
引き続き、各指標に注目です。
以上、何か参考になれば幸いです。
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