原油価格高騰とインフレ懸念に伴う、相場の見通しについて

2022年4月12日

kitada_20211118

こんにちは、北田です。

最近は秋も深まり、寒さも一段と厳しくなってきました。

今年はラニーニャ現象で、気温が例年より低くなったり、
大雪となる可能性もあるようですね。

そんな中、気がかりなのが、

原油価格の高騰による電気代の値上げ、
また各商品等の値上がりでしょう。

この秋、電力やガスの大手企業は全社値上げをしており、
その影響で、小売店等でも値上げせざるを得ない状況となり、
暮らしに影響が出てきています。

そしてこれが、世界的なインフレに繋がっていき、
各中央銀行の早期の利上げ観測が高まってきており、

さらにそれによって、
現在は為替市場、株式市場が動いている状態になっています。

ただ各国の中央銀行によって、

利上げに関して前向きなのか、
それとも後ろ向きなのかには違いがあり、

それによって通貨の強弱が決まっていっているのが
特に現在の為替市場の特徴です。

世界的なインフレによる各国の金融政策

詳しく見ていきますと、まずニュージーランドでは、
テーパリングを既に終え10月に利上げも行いました。

またカナダも来年の利上げを予定している状況です。

一方イギリスでは、
年内の利上げ観測が高まっていたところ、

先日のBOE(英国中央銀行)政策金利発表で
まさかの据え置きとなり、
大きくポンドが売られることとなりました。

また先日FOMCが行われたアメリカでは、
テーパリングを決定したものの、
やはりパウエル議長としては
テーパリングと利上げは別個のものであると強調し、

あくまでもインフレは一時的で、
来年には収まるとの見方を示し、

利上げに対しては消極姿勢を示しています。

またECB(欧州中央銀行)に関しても、
PEPPで減額をしたものの、

ラガルド総裁としては、
これはあくまでもテーパリングではなく
修正の一部であると強調し、

利上げに関しても
当面予定していない旨を強調しています。

※PEPPとは、コロナ危機に対応して導入した
パンデミック緊急購入プログラムのこと。

そしてRBA(オーストラリア連邦の中央銀行)に関しても、
イールドカーブコントロールを停止したものの、
利上げに対しては消極的です。

このような状況下の中で、

基本的には利上げに積極的な国の通貨が買われ、
逆に利上げに消極的な国の通貨が売られる流れとなっています。

原油価格高騰に伴う、各国の今後の動向

ただ今後考えられることとしては、
まず原油価格の高騰についてですが、

中国の国家食料物資備蓄局が
ガソリンとディーゼル燃料の備蓄を放出したように、
アメリカでも戦略石油備蓄(SPR)の放出が検討されています。

また日本でも首相官邸で、
原油価格上昇を受けた関係閣僚会合が開かれ、
経済対策や支援策が検討されることとなりました。

これらを受けて、
仮に今後原油価格の高騰が落ち着き、
インフレも和らいでくれば、

利上げに対して消極的だった国は、
そのまま利上げを予定通りせずに進めていくでしょう。

問題は原油価格の高騰が止まらなかった時です。

ポンドは、利上げが実際に行われていなくても
利上げ観測だけで買われたように、
ドルも現在は大きく買われている状態になっています。

現在アメリカでは、
パウエルFRB議長が利上げを否定しているものの、

投資家としては先日の高い消費者物価指数を受けて、
さすがにFRBは利上げせざるを得ない状況だろうということで、

来年2回の利上げを織り込み、
これによりドルが買われていっている状態になっています。

※FRBとは、日本における日銀と同じ、
アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関のこと。

原油価格の高騰が止まらなければ、
FRBとしてもやはり政策転換をせざるを得ない状況となり、
これはECBに対してもRBAに対しても言えることです。

このように考えますと、
今後原油価格の高騰が止まらなかった場合は、
政策転換の兆しが出てきた時から、

ドルをはじめ、ユーロやオージーが
買われていくことも予想できます。

仮に改めて利上げが否定された際は、

ポンドのように
大きなドル売りとなる可能性もあります。

ただアメリカの戦略石油備蓄等の政策によって、
原油価格の高騰が落ち着いたり、
中央銀行の政策に変更が無ければ、

今後はユーロやオージーは
売られていくと考えています。

また今週は、ユーロ圏、イギリス、日本で
消費者物価指数の発表があり、

ユーロ圏、イギリスでは、
記録に残るような高い数字が出ることが予想され、

場合によっては、ユーロ買い、ポンド買いへと
振れる可能性があります。

ただ日本は、
低い数字が出てくることが予想され、
円売りとなる可能性もあります。

またユーロに関しては、
現在ロシアがウクライナ国境付近で軍を増強、
さらにベラルーシが難民をポーランドに流入させており、

それに対してEUがベラルーシに対して
制裁措置を拡大する方針を示しています。

EUはロシアの天然ガスに依存していますので、
これがさらなるインフレ、そしてスタグフレーションへと繋がり、
ユーロ売りとなる可能性もあります。

このように、現在の相場を動かしているのは
原油価格、そしてインフレ懸念であり、

またそれに付随して、各国の中央銀行の政策を中心に、
通貨の強弱が決められていっています。

そしてこれから日本含め、
厳しい冬に突入していくことで、

電力量の増加、さらなる原油の需要の拡大により、
原油価格がより経済に影響を与えていくようになるでしょう。

為替市場と聞くと、
身の回りの生活とはかけ離れた印象がありますが、
案外身近なところからも分析できたりするものです。

ガソリン価格の高騰や、
普段利用しているお店の商品が値上げされていた等、

ちょっとした変化の原因を調べていくと、
そこに投資チャンスが眠っていたりもします。

このようなアプローチをしていくことで、
為替市場や、相場に対して
面白く分析していけるのではないかと思います。

以上、何か参考になれば幸いです。

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