各国政府のコロナ対応から見る今後の為替相場

プロトレーダーズレポートファンダメンタルズ, 北田夏己

こんにちは、北田です。

世界的に新型コロナウイルスの変異種の拡大等で再ロックダウンをしたり、
また日本でも関西中心に感染が再拡大しており、
なかなか収束の見通しが立たないですね。

そんな中で経済面で見た場合に、やはり明暗を分けているのが、
政府のコロナ対策やワクチンの接種率です。

アメリカでは、感染者数、死者数ともに世界で1番多い状況ですが、
バイデン政権の大規模な経済政策、ワクチンの接種率の促進により、
各経済指標、株価指数ともに、順調に伸ばしています。

またイギリスに関しても、
接種率が非常に高く、経済活動の再開が次々とされていき、
ポンドが下支えされています。

一方EU圏内では、感染再拡大により、
ドイツがロックダウンを延長する等、
ユーロの上値が重くなっています。

日本でも第四波と見える程感染が増えてきており、
まん延防止等重点措置や、さらには再度の緊急事態宣言の声等も出始め、
株価としては、やはり巣ごもり需要関連の銘柄が買われる等、
相場にもしっかりと表れていることが分かります。

各国政府の直近情勢から考える今後の展望

今後の展望を考える重要なカギは、
各国政府の政策やワクチンの接種率によって、
資金がどこに移動するのか?ということです。

それを見極めることが、今の相場で利益を出すテーマになっているとも言えます。

今後の展望:アメリカ編

まずアメリカでは、
先週発表された3月消費者物価指数は2012年来の高い数字となり、
また特にFRBが注目しているコア指数の方では、
昨年12月来の高い数字となりました。

ただ依然としてFRBの目標である2%を下回っており、上昇をしたと言っても、
内訳を見てみますと、ガソリン価格の上昇や、コロナによって需要が増えた
レンタカー等の価格の上昇がけん引しただけと見ることもでき、
やはりインフレ懸念される程、インフレは進んでいないことが分かります。

このことからもやはり今後FRBとしては、
大規模な金融緩和策を長期に渡り継続し、
また利上げも当面は無いと考えることができます。

またパウエルFRB議長としても、
利上げをするには、インフレが持続的に2%に達しており、
さらに労働市場で最大雇用が回復することとしており、
この条件は2022年までに達成することは困難という見方も示しています。

さらにパウエルFRB議長は、これまでのイエレン氏やバーナンキ氏と違い、
予想で利上げや利下げを行う人ではなく、
あくまでも実際に目の前に現実的に出てきた数字と元に
金利政策を行う考えの人でもあることから、
やはりゼロ金利政策は、長期的に維持されることが予想できます。

このような背景から、先週はドルが売られた相場となり、
今後もドルを思い切って買っていく場面は難しいのではないかと考えています。

今後の展望:ユーロ編

次にユーロに関しては、
ドイツでロックダウンが延長された等、
ユーロ売りの内容もあります。

ただ経済指標に関してはここのところ良好な数字が続いており、
フランス等ではワクチンの接種ペースを加速させたりする等、
いずれアメリカのように経済が大きく回復するだろうという見方から、
ユーロが下支えされている状況にあります。

ただ全体では様子見ムードで、
コロナの感染者数やワクチン次第といったところになるかと思います。

ただ22日のECB理事会で、
今後の経済見通しに慎重姿勢が示された場合は、
ユーロ売りとなる可能性もあり、注意が必要です。

今後の展望:ポンド編

ポンドに関しては、ロックダウンの解除等が進み、
ワクチン接種率も高いことから、
ポンド買いが総じて多い状況です。

一時的に、MPCのメンバーのホールデン氏が退任を表明し、
BOEがハト派色に傾くのではないかということで、
ポンド売りが見られる場面も見られましたが、
すぐに買い戻されたことを考えると、ポンドも下支えされている印象を受けました。

ただ、アストラゼネカのワクチンの有効性の問題や、
北アイルランドでの暴動等で、
ポンド売りとなる場面も考えておく必要はあります。

今後の展望:円編

円に関しては、
東芝の買収の件での円買い動意も見られていましたが、
さらにジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンの使用を
一時的に見送るという報道により、
株価が下落することで、さらなる円買い動意も見られました。

ただ日本は世界的に見ても、ワクチンの接種率が低いことから、
これが今後はどう市場に評価されるかで円の動きが変わってきそうです。

あた週末に行われた日米首脳会談で、
52年ぶりに台湾が合意文章の中で明記されたことで、
今後の中国の反発は必至です。

これにより中国による貿易圧力や、日本製に対するボイコット等で
日本株の下落、円買い動意となる可能性も視野に入れておく必要はあります。

以上、各通貨の状況を解説しましたが、
そろそろ日本ではGWということで、
通常なら旅行の計画等を立てるような時期でもあるかと思いますが、
今年も中々自由に出かけることは難しくなりそうですね。。

こういった時は、ゆっくりと家でチャート研究をして過ごすのも良いかもしれませんね。

以上、何か参考になれば幸いです。

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