少額からできる分散投資!NISAの魅力とは
「投資で生きたい!」
そう思うのであれば、ひとつの手法や投資ジャンルにこだわらず、複数に分散する「ポートフォリオ」が何より大切です。
そうは言っても「まずはFXのスキルを磨かないと」「複数の投資に目を向けるほど心のゆとりがない」「FX以外だと、どんな投資を始めるのがベスト?」と思っていませんか?
そんな、これから安定した収入を手にしたい全ての方に、とっておきの制度があるんです。
その名は「NISA」。
2014年から始まったNISAは、2024年から生まれ変わることでも最近話題になっていますが、実は投資初心者なら今すぐ取り組むべき、オススメの投資なんです。
なんと日本政府も「資産運用」初心者に勧めるNISAは、投資で生き続けたいすべての方にとって、知って損のない情報だといえるでしょう。ぜひ最後までじっくりご覧ください。
そもそも少額から始められるNISAとは?
金融庁が国民の資産形成を後押しするために、2014年1月からスタートさせたNISAは、少額からの投資を行う方のための非課税制度の投資です。
株式や投資信託などの投資は一般的に、購入したらある程度の期間保有することで、配当金を受け取るか、売却(譲渡)して購入時からの値上がり分を利益として得ます。
しかし、NISAはただの投資ではありません!
お得なメリットがいろいろあって、初心者にも優しいのが「NISA」といったイメージですね。
日本国内に住む20歳以上の国民であれば、誰でもこのNISAを活用できます。
ちなみにNISAとは元々、イギリスのISA(Individual Savings Account)という制度からきているもので、日本(Nippon)のNをつけてNISAと呼ばれています。
名前だけ見ると英語ばかりで、何がなんやらと思うかもしれませんね。
しかし、そこで苦手意識を持ってしまってはもったいない!
他の投資と比べてどんな違いがあるのか。
ここからはNISAの3つのメリットについて見ていきましょう。
小資金から始められる
NISAを始めるために必要な資金は、最低100円と非常に少額から始められます。
これぐらいなら毎日の食費をちょっと節約するだけで、簡単に捻出できるでしょう。
もちろん100円だけでNISAを攻略しようと思ったら、なかなか稼げないかもしれませんが、スタート資金が少なくてもOKというのはNISAを始めるハードルが低くて良いですよね。
あとから運用資金を増やすこともできるので、まずは無理のない資金量で始めて、少しずつ運用資金を上げながら最大効果を目指すのも良いでしょう。
貯金よりも利回りが良い
年間で得られる利益率(利回り)が貯金よりも遥かに高いことも、NISAの魅力の1つ。
たとえばゆうちょ銀行の通常貯金の場合、年間0.001%(2021年3月1日現在)の利回りですが、NISAを使って投資信託をした場合、なんと平均2~3%の利回りを得られます。
ほったらかしでも年間2~3%の利回りを得られることから、貯金感覚でNISAを活用する人も多いそうです。
得られた利益は非課税の対象に
この制度の最大の特徴は、NISA口座で得た利益は、申告分離課税という課税対象から外れるというもの。
投資に限らず副業で得た利益は、「申告分離課税」という税目で利益の20.315%を納税しなければなりませんが、NISA口座で得られた利益は非課税の対象になるため納税は0円。
つまり、仮に100万円の利益が出たとしたら、税金を引かれずに、そのまま手にすることができるイメージです。
現行のNISAと新NISAの制度を比べよう
そんなNISAには現在、「(一般)NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」といった種類があります。
さらに2024年からは大幅な変更があり、一般に「新NISA」とも仮称される制度に一本化されます(ジュニアNISAは2023年末をもって終了)。
ここからは、それぞれのNISAにどのような特徴があり、新NISAではどのような変更が起こるのか、詳しく見ていきましょう。
現行のNISA、3種類の特徴
まずは、2021年時点で取り組める、3つのNISAから見ていきましょう。
■対象年齢:20歳以上
■必要提出書類:マイナンバーカード
■非課税期間:投資してから5年
■年間非課税投資枠:120万円
■ロールオーバー:可能
■投資対象商品:株式、投資信託
■投資可能期間::2014年~2023年
(一般)NISAは、日本国内在住の国民であれば誰でも制度の利用が可能です。
非課税の期間が5年と短いですが、期間の終了時にロールオーバーという仕組みを利用することで、最大10年間、保有している有価証券の非課税期間を延長できます。
■対象年齢:20歳以上
■必要提出書類:マイナンバーカード
■非課税期間:投資してから20年
■年間非課税投資枠:40万円
■ロールオーバー:不可
■投資対象商品:投資信託
■投資可能期間::2018年~2037年
つみたてNISAは、投資信託だけでの利用や年間非課税投資枠が40万円と制限が多いですが、その分非課税期間が20年と長期間の活用ができます。
投資信託を利用してほったらかしでコツコツ稼いでいきたいという方や、長期的に資産を形成していきたい方には、つみたてNISAがおすすめです。
■対象年齢:0歳~19歳が対象
■必要提出書類:マイナンバーカード
■非課税期間:投資してから5年
■年間非課税投資枠:80万円
■ロールオーバー:可能
■投資対象商品:株式、投資信託
■投資可能期間::2016年~2023年
※18歳までは非課税の引き出しが不可
ジュニアNISAは20歳以下が対象となる、未成年向けのNISAです。
年間非課税投資枠が80万円と、(一般)NISAと比べて少ないですが、それ以外はNISAとほぼ遜色なく活用できます。
18歳になるまで引き出すことはできませんが、「子どもに残す、将来のための資産」のようなイメージですね(制度改正後は引き出し制限が解除されます)。
2024年からの新NISAの特徴
そして新たに法改正が行われた新NISAでは、(一般)NISAとつみたてNISAの2つの制度をかけ合わせたような内容になっています。
その最大の特徴は、つみたてNISAと同じように投資信託が非課税になる1階部分と、一般NISAと同じように株式と投資信託が非課税になる2階部分の、2階建て構築です。
■対象年齢:20歳以上
■必要提出書類:マイナンバーカード
■非課税期間:投資してから5年
■年間非課税投資枠:
1階部分:20万円
2階部分:102万円
■ロールオーバー:可
■投資対象商品:
1階部分:つみたてNISAと同様
2階部分:(一般)NISAと同様
■投資可能期間::2024年~2028年
従来は、つみたてNISAとNISAの併用はできませんでしたが、新NISAでは両制度の併用が可能。つまり、2種類の投資対象をうまく利用できます。
具体的には、1階部分では「つみたてNISA」と同様の投資信託、2階部分では「(一般)NISA」と同様の上場株式や投資信託となります。
また1階部分だけ、2階部分だけという使い方もできるので、無理して両方を活用しなければならないということもありません。
さらに、これまでは(一般)NISAで年間120万円、つみたてNISAで年間40万円が投資上限金額でした。それが新NISAでは1階部分が年間20万円、2階部分が年間102万円、あわせて年間122万円の投資上限金額に変わります。
現行の(一般)NISAを活用している人は、2024年になった時点でそのまま新NISAに移行するので、面倒な手続き無しでさらに5年間非課税で投資ができるようになる、といったイメージが近いですね。
さらに(一般)NISAが2023年に終了するのに伴い、本来は2019年以降に購入した株や投資信託はロールオーバーできませんでしたが、新NISAが決定したことによってロールオーバーが可能になりました。
新NISAの期間は5年と短いですが、NISAとつみたてNISAの両方が非課税の対象になるのは、非常に大きなアドバンテージですね。
新NISAを使うべき?それともつみたてNISAを使うべき?
さて、ここまで新NISAの説明をしてきましたが、ここで重要な選択に迫られます。
それは「新NISA」「つみたてNISA」どちらを使うべきか。
NISAは1人1制度で、2つを併用することはできません。
そのため2021年現在、NISA選びにおいていくつかの選択肢があるわけなんですね。
ひとつは、2024年から新NISAを始める。
2021~2023年の間は(一般)NISAを行うことも可能です。
もうひとつは、2021年からつみたてNISAを始める。
それぞれ特徴があるので、あなたはどちらが向いているのか、ここで確認しましょう。
新NISAをおすすめしたい人
新NISAが向いているのは、主に4つの特徴に当てはまっている人です。
- 毎月3万円以上、投資の資金に回せる人
- 初期資金でまとまった金額を用意できる人
- 株式投資もしたい人
- すでに(一般)NISAを利用して利益を上げている人
やはり年間の上限額いっぱいまで活用したほうが、NISAを活用するメリットが大きいので、ある程度、資金量に余裕が欲しいですね。
また投資信託だけでなく、株式投資も視野に入れている人は、新NISAの活用を強くおすすめします。
つみたてNISAがおすすめな人
つみたてNISAが向いているのは、主に3つの特徴に当てはまっている人です。
- 投資に回せる資金が少ない人>
- ほったらかしで資金を増やしたい人
- すでに(一般)NISAを利用しているものの利益が出ていない人
投資に回せる資金が少ない場合や、できるだけほったらかしで資金を増やしたい人には、投資信託を活用するつみたてNISAがおすすめです。
非課税期間が20年と長期スパンで非課税の対象となるので、投資信託でもコツコツ資金量を増やしていけば、かなりの利回りが期待できます。
まとめ
(一般)NISA、つみたてNISA、そして新NISA。
どれも共通しているのは「少額で始められる分散投資」であること。
まだ投資を始めたばかり、またはこれから始めようと思っている方にとって、かなり取り組みやすい資産運用の第一歩となるでしょう。また複数の投資に分散することで、より強固なポートフォリオを構築できると思います。
ここでNISAの仕組みを理解したら、ぜひ今日から実践して、コツコツ安定資金を増やしていきましょうね。